糖尿病治療薬を使用中の方へ

はじめに。
糖尿病治療薬には作用が異なる数種類の内服薬と、インスリン(これにも様々なタイプがあります)の注射薬がありますが、これらの薬の中で特に注意が必要な副作用が“低血糖症”です。
低血糖症はひとことで言えば副作用ですが、お薬の主作用(高くなった血糖値を正常値に下げる効果)の延長線上にある副作用なので、起こりうる可能性が場合によっては非常に高くなります。その反面、患者さん自身が日頃から注意しておけばほとんどの場合重症化することはありません。

ここでは、低血糖症を中心に各薬剤(内服薬)の特徴に伴う注意点をご説明します。

1.低血糖症について

※ 無自覚性の低血糖には要注意
人によっては上記のような症状が無く、いきなり意識障害などがおきて自分の力ではどうすることもできなくなる場合がありますので、糖尿病患者であることがわかるものをいつも携帯しておきましょう。

1-3.対処法
血糖値を上げるため糖分を取る必要があります。吸収を速くするため砂糖そのものを摂取してください。目安としては10~30g飲んで約15分安静にして下さい。それでも回復しない場合は、さらに同量の砂糖を追加して下さい。
※摂取する砂糖の量はあらかじめ主治医から指示してもらっておいたほうが良いでしょう。

1.低血糖症について

1-1.低血糖症とは
糖尿病の患者さんは、血糖値を下げるための薬を毎日一定量使用していますが、その日の生活リズムの変化によって体が必要とするインスリンの量はわずかに変化します。
その変化量が大きいとき(例えば食事を全くしなかった・激しい運動をした時など)、つまり、いつも使用している薬の量がその時の体の状態に対して多すぎたとき、血液中の糖分が少なくなりすぎて異常な空腹感や、ふるえ、発汗などが起き、これを薬による低血糖症といいます。

1-2.低血糖状態の症状
血糖値が約70mg/dLより下がると、血糖値を上げよとするホルモンが分泌されます。通常は約50ml/dLあたりでは、ほぼ確実に以下のような低血糖症状が出ます。
冷や汗が出る、急な強い空腹感、寒気がする、気持ちが悪くなる(吐き気)、動悸がする、手足がふるえる、眼がちらつく、頭痛がする、ふらつく、脱力感、さらにひどい場合(症状があらわれても放っておいた場合)は、ろれつが回らない、異常な行動をとる、わけのわからないことを言う、痙攣を起こす、意識がなくなる、などの症状が起こることもあります。

症状の出る順序は個人差がかなりあり、みな決まっていませんので低血糖症を経験したら、その時の特徴をよく覚えておいたほうが次に低血糖症になった時は素早く対処が出来るようになります。

無自覚性の低血糖には要注意
人によっては上記のような症状が無く、いきなり意識障害などがおきて自分の力ではどうすることもできなくなる場合がありますので、糖尿病患者であることがわかるものをいつも携帯しておきましょう。

  • もうすぐ食事だからといって我慢してはいけません。低血糖症を放っておくよりは一時的に高血糖になったほうが安全です。また、糖分をしっかり取ったからといって次の食事の量を減らしたりはしないようにして下さい。
  • 角砂糖やペットシュガー、糖分が入っているジュースが素早く吸収されます。これらは常に持ち歩くようにしておきましょう。
  • 甘くても糖分が含まれているとは限りません。人口甘味料などで甘味を出しているダイエット関連の飲食物には、まず糖分は含まれていないと考えてください。これらをいくら摂取しても血糖値は十分に回復しません。
  • α-グルコシダーゼ阻害薬(ベイスン ・ グルコバイ)を服用中の方は砂糖でなく、必ずブドウ糖5~15gを飲んでください。
  • ブドウ糖は病院や薬局でもらうことが出来ます。またジュースにも多く含まれています。
  • 低血糖が起こった場合は、なるべく早めに主治医に伝えるようにして下さい。

1-4.予防や日常生活の注意
その日の生活リズムに合わせて薬の量を微妙に調節していくことは大変困難なため、生活リズムを大きく変えないように規則正しく一定に保つことが最も重要となります。

  • 薬の使用量や回数は必ず指示通りに行い、決して自己流の使い方をしてはいけません。
  • 食事の量を減らしたり、抜いたりしないで下さい。間食などを指示されている場合は抜かさないで必ずとりましょう。お酒の飲みすぎは要注意です。
  • 激しい運動、特に早朝や空腹時の運動は避けて下さい。
  • 下痢も低血糖を起こしやすくなりますので注意して下さい。
  • 血糖値を自分で測っている方は、決められたスケジュール通りに測ってください。ただし、体に異常を感じる場合はそれ以外でも測るようにして下さい。数値は必ず記録しておきましょう。
  • 家族や友人、職場の人にあなたが糖尿病であることを伝え、低血糖症状への対応について知ってもらいましょう。同時に糖尿病患者であることがわかるものをいつも持ち歩いておくと、いざというときに役に立ちます。
  • 薬の中には、一緒に飲むと低血糖を起こしやすくなるものがあります。あらたに他のお薬を飲むときは、主治医か薬剤師に相談してからにして下さい。他のお医者さんから薬を処方してもらうときは、前もって糖尿病の薬を飲んでいることを伝えて下さい。

スターシス錠(ファスティック錠)は膵臓を刺激してインスリン分泌を促進させる薬です(オイグルコンやグリミクロンのようなSU剤ではありません)。効果発現がとても早いため食後の急激な血糖の上昇を改善する目的で使われています。
効果の消失も早いため、時間がかなり経ってから低血糖症が起こるような危険性は低いのですが、服用のタイミングを誤ると低血糖症が起きたり、効果が落ちたりします。
○ 必ず食事を始める10分以内に服用してください。服用する時間が早すぎると(例えば30分以上前)食事をする前に低血糖症を起こす可能性があります。
○ 飲み忘れたら服用しないで下さい(次回、2回分をまとめて飲むようなことは決してしないで下さい)。食直後では吸収が悪く効果が落ち、食後では低血糖症を起こす可能性があります。
○ α-グルコシダーゼ阻害薬を服用中の方は、低血糖症が起こったら必ずブドウ糖をとってください。

2.ベイスン錠(α-グルコシダーゼ阻害薬)を服用中の方へ
α-グルコシダーゼ阻害薬は、砂糖や炭水化物がブドウ糖に分解(この分解にα-グルコシダーゼという酵素が関しています)されるのを遅らせて、食後の急激な血糖の上昇を改善する薬です。(ブドウ糖の吸収される速度が遅くなるだけで、糖分の総吸収量は変わりません)
ごはんやパン等の食べ物と混ざりあって効く薬ですので、必ず食直前に飲んでください。飲み忘れたときは食事中に飲んでください。食後や空腹時(例えば食事の30分前)では十分な治療効果が得られません。

●この薬を服用中に起こる低血糖について

  • この薬を単独で服用している場合は低血糖が起こることはほとんどありません。
  • この薬と他の糖尿病の薬(血糖を下げる薬)を併用している場合は低血糖が起こることがあります。(併用薬が糖尿病の薬でない場合でも、まれに低血糖が起こることがあります)
  • この薬は砂糖や炭水化物がブドウ糖に分解されるのを遅らせますので、低血糖が起きたときは必ずブドウ糖5~15gを飲んで下さい。砂糖では吸収が遅れますので、無効になります。

※ブドウ糖は医療機関で無料でもらえますのでいつも携帯しておいて下さい。

もし手持ちが無いときはブドウ糖を含む飲料水(ジュース類:ダイエット関係のものはブドウ糖は含まれていません)がありますのでそれらを代用してください。しかし、これは実際どの程度ブドウ糖が含まれているのかはわかりませんので、あくまでも緊急用として下さい。

  • 必ず食事を始める10分以内に服用してください。服用する時間が早すぎると(例えば30分以上前)食事をする前に低血糖症を起こす可能性があります。
  • 飲み忘れたら服用しないで下さい(次回、2回分をまとめて飲むようなことは決してしないで下さい)。食直後では吸収が悪く効果が落ち、食後では低血糖症を起こす可能性があります。
  • α-グルコシダーゼ阻害薬を服用中の方は、低血糖症が起こったら必ずブドウ糖をとってください。

3.スターシス錠(ファスティック錠)を服用中の方へ
スターシス錠(ファスティック錠)は膵臓を刺激してインスリン分泌を促進させる薬です(オイグルコンやグリミクロンのようなSU剤ではありません)。効果発現がとても早いため食後の急激な血糖の上昇を改善する目的で使われています。
効果の消失も早いため、時間がかなり経ってから低血糖症が起こるような危険性は低いのですが、服用のタイミングを誤ると低血糖症が起きたり、効果が落ちたりします。

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