注意の必要な薬

ある特定のお薬を服用中に気をつけていただきたいこと(副作用などによる体調の変化)や、お薬同士あるいは飲食物との飲み合わせについてお知らせします。内容としては、日常の生活で患者さんやその家族の誰かが気をつけていれば、起りうる障害等を未然に防ぐことができるようなもを中心にしています。また、基本的に光栄薬局をご利用されている方に合わせて作成していますので、薬品名は当薬局で現在使用しているものを記載していますことをご了承ください。

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  • ワーファリンを服用中の方へ

はじめに
ワーファリンは血液を固まりにくくして、心臓や脳、肺などの血管に血が詰まることを防ぐためのお薬です。そのため作用が強く出た場合は出血しやすく、血が止まりにくくなります。他のお薬や、食品との飲み合わせで作用が強くなったり、弱くなったりすることが多いお薬でもあります。
従って、このお薬は患者さんご自身の自己管理が非常に重要となりますので、以下の内容をよく読んでより良い治療効果が得られるよう、注意を必ず守って下さい。

また、ワーファリンはエーザイ株式会社の商品で、成分名はワルファリンカリウムです。

1.飲み方

1-1.服用時間と服用量
毎日、決まった時間に決められた量だけ飲むように心がけてください。
服用時間について
指示された服用時間(通常、1日1回で朝に服用することが多いお薬です)では、どうしても忘れがちになるようでしたら、遠慮なく主治医や薬剤師に相談し、生活スタイルに合わせた服用時間を設定してもらってください。
このお薬は“必ず飲み忘れがない時間帯を選ぶ”ことが最重要となります。
服用量について
血液検査によってこのお薬の必要な量が決まりますが、その量は人によって異なります(必ずしも体格に左右されることはありません)。また、服用中も量は変化しますが、もし服用する量が増えたとしても症状が悪化しているわけではないので心配しないで下さい。決して自己判断で服用の中止、増量は行わないで下さい。

1-2.飲み忘れたとき
飲み忘れに気づいたときは、出来るだけ早く飲んで下さい。ただし、予定時刻から半日以上たっている場合は、忘れた分は抜いて次の服用分から飲んでください。間違っても忘れ分をまとめて飲まないようにして下さい。
このお薬は、量が多すぎると出血、少なすぎると血栓症を起こすことがあるので飲み忘れがないように十分注意して下さい。
※もし飲み忘れがある場合は、正直に主治医に伝えましょう。主治医は患者さんがお薬をきちんと飲んでいるものとして血液検査を行い、服用量を設定しています。ですから、飲み忘れがあったことや間違って多く飲んでしまったことを伝えないと、適切な服用量を設定するのが困難になり患者さん自身の為にもなりません。

2.体に異常が起きたら

このお薬で起りうる副作用のうち最も頻度の高いものは、出血です。

  • 切り傷等からの出血、鼻血が止まらない
  • 歯磨きの時、出血して止まらない
  • 体の一部に異常なあざ(青あざや黒いあざ)が出来る
  • 赤または暗茶色の尿が出る
  • 赤または黒い便が出る
  • 月経期間が長引く、膣からの異常な出血
  • 嘔吐、血が混じった痰が出る、血を吐く
  • 体の痛み、むくみ、異常なだるさ

これらの症状は特に気をつけてください。また、他にも異常を感じる場合でもほっておかないで、すぐにでも主治医や薬剤師に連絡を取るようにして下さい。
また、激しく転倒したり、頭を強く打つなどした場合も同様です。
ケガなどでの出血時、自分で止血するときは(応急処置)
ケガによる出血、鼻血、歯茎からの出血などは、まずタオルなどで止血することを心がけてください。お薬の作用のせいで、通常よりも血液が固まるのに時間がかかリますが、根気よく押さえて下さい(10分程度)。それでも出血が続く場合は、主治医か近くのお医者さんの診察を受けてください。主治医以外のお医者さんに診てもらう場合は、このお薬を飲んでいることを必ず伝えましょう。

3.日常生活の注意

このお薬を飲んでいる間は、次のことに注意して下さい。

  • ケガや打撲の恐れのあるスポーツや、仕事は避けて下さい
  • 転倒しないように注意して下さい(特に高齢者)
  • オートバイは可能な限り乗らないようにして下さい
  • 歯磨きは強く磨き過ぎないように気をつけて下さい
    (歯ブラシは軟らかめのものを選んでください)
  • 髭を剃る時は、安全カミソリよりも電気カミソリを使用することをお勧めします
  • 鼻をかむときは強くかまないようにして下さい
  • 主治医以外のお医者さんや薬剤師に診てもらうときは、このお薬を飲んでいることを伝えて下さい(特に手術や抜歯をするときは必ず担当の先生に伝えてください)
  • ワーファリンの手帳、カードを携帯しておくことをお勧めします
    (お薬手帳に毎回記録してもらって携帯しておくだけでも違います)
  • このお薬を服用中の女性の方は、絶対に妊娠しないように注意して下さい。
    (妊娠している、あるいは妊娠の可能性がある、またどうしても出産を希望する場合には主治医に必ず相談して下さい)

4.食生活上の注意

大量のビタミンK(カリウムではありません!)の摂取により、このお薬の効果が弱くなりますので以下のことに注意して下さい。
以下のものはビタミンKの含有量が大量のため摂取してはいけません。

  • 納豆、クロレラ
    (納豆は、納豆菌が腸内で大量のビタミンKを産生するのでごく少量でも食べてはいけません)
    青汁、アロエ、モロヘイヤも摂取しないほうが良いでしょう。
    (青汁という名称で販売されていないこともありますので注意して下さい。またモロヘイヤは青汁の原料でもあります。)
    ※健康食品として各種ビタミン剤が多く存在しますが、間違ってもビタミンKを含有する商品をお買い求めのないよう気をつけて下さい。(ビタミン剤を購入するときは成分表をよく見ましょう。)
    さらに他の健康食品にも大量のビタミンKが含まれている可能性がありますので、まずご使用になる前に必ず主治医か薬剤師に相談して下さい。
  • ビタミンKを多く含む緑黄色野菜を、一時的に大量に食べないで下さい
    しかし、緑黄色野菜は栄養面で大変重要なものなので、必要量は摂取しましょう。毎日バランスよく食事をしていれば何の問題もありません。アルコールの摂取もなるべく控えて下さい。

食生活の内容が大きく変化するようなことがあれば、このお薬の服用量にも影響する場合がありますので主治医や薬剤師に伝えて下さい。

5.他のお薬との飲み合わせ

このお薬は、他のお薬と一緒に飲むことによってこのお薬の作用が強くなったり、弱くなったりすることが非常に多いお薬です。
病院でお薬を処方してもらうときや、市販薬を購入するとき、さらには今まで飲み続けてきたお薬を中止する場合もまず医師や薬剤師に相談してからにして下さい。

最後に、いろいろと注意しなくてはいけないことが多いお薬ですが、それらを気にしすぎて神経質になるのもよくないことです。

困ったことや、要望があれば気軽に主治医や薬剤師にご相談ください。自己管理を習慣的なものとし定期検査を受けていれば健康的な生活だって送れるのです。

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